使用装置:ESCA

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正式名称機種番号製造者
X線光電子分光分析装置 - X-Ray Photoelectron Spectroscopy - ESCA-3200 島津製作所
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試料にX線を照射すると電子(光電子)が発生します。 このとき、発生する電子のもつエネルギーは照射したX線のもつエネルギーよりも 少ないものとなります。この差は電子の束縛エネルギーとよばれるもので、 電子の状態、すなわち物質の化合形態によって異なります。 X線光電子分光分析装置は、これを利用して物質の化合形態を同定します。 ここで発生する光電子は、試料の表面から1nm程度の深さ程度からしか脱出できないため、 表面分析法とされています。

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上のグラフは酸化アルミニウムの表面を削りながら表面分析を行った結果です。 紫→青→緑→橙の順で次第に削りながら分析しています。 二つのピークが見られますが、左側のピークがAl-O結合、右側がAl-Al結合を表しています。 表面は酸化被膜があるためAl-O結合が大きく見られますが、次第に表面を削っていくと 酸化被膜が取り除かれ、Al-Al結合のピークが成長しているのがわかります。 このようにESCAを用いることで対象試料の化学形態を推測することができます。