使用装置:XRD

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正式名称機種番号製造者
粉末X線回折分析装置 - X-Ray Diffraction - RINT-UltimaPC リガク(RIGAKU)
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結晶性をもった物質にX線を照射すると、結晶の各層でX線の散乱が起こります。 この散乱X線は、結晶の構造により特定の方向で強めあう性質をもっています。 (高校物理で習うBraggの式"2d sinθ=nλ"を思い出してください)。 粉末X線回折分析装置は、試料に角度を変えてX線を照射し、その回折X線 のパターンを測定します。そのパターンを構造が既知である物質の回折パターン と照らし合わせることで、物質を同定することができます。

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上のスペクトルはあるスラグをXRDを用いて測定した結果です。横軸は試料に照射するX線の角度を表し、 縦軸はピークの大きさを表しています。特定の角度からX線を照射することで、 回折により強めあいが起こり、ピークが現れていることがわかります。 このピークをデータベースを用いて照合することにより、図中に示すような6種類の化合物が 存在することが推定されました。 このように、XRDを用いることで物質中の化合物を同定したり、処理の前後でどのような 化学変化が起こっているか等を知ることができます。